スペイン語でわかる文化の違い

Gata negra

趣味でスペイン語の勉強を始めて6年ほど経ちます。
スペイン語は、原則、名詞や形容詞が男性形と女性形に分かれています。
私は女性なので、自分の気分などを表現する時は女性形の形容詞を使います。
例えば、「私は幸せです。」は、Yo estoy contenta.(男性の場合はcontento)と形容詞の部分を使い分けます。

自分の性別が、日常的な言葉づかいに組み込まれる言語文化に最初は少し驚きました。
例えば、トランスジェンダーの人は困らないのだろうか?と常々気になっていたので、ちょっと調べてみました。 

諸説あると思いますが、例えば、南米のアルゼンチンなどでは、ジェンダーニュートラルな言葉使いに関する法整備がすでに実施され、性別を意識しない新たな名詞や形容詞が使われ始めているそうです。
一方、宗教的・伝統的価値観の強い国では、このような性の多様性に関する議論自体がタブーに近い場合もあるそうです。

違う国の言語を勉強すると、日本との文化の違いに気づくことは多々あるのですが、一つの言語の中でも文化による違いがあるのですね。
語学を通じて異なる文化に触れることは、多様な価値観や行動規範を前提とした“統制のデザイン”を考える上でも、大きな示唆を与えてくれます。

「異なる文化のなかで制度をどう機能させるか」
 「多様性を前提にしたルールは、どう整備されるべきか」

そういった問いを常に持ちながら、私たちも組織や社会にとって“意味のある統制”を提案できるコンサルタントでありたいと考えています。

そして個人としても、語学を通じて、文化や制度の多様性に触れながら、 これからも語学を楽しんでいこうと思います。